アスリートのためのジャンプ力向上メカニズム|足首背屈ストレッチ

”ジャンプ力がない“ ”深くしゃがめない“

 

スポーツをしている方は、このような悩みを持ったことがあるのではないでしょうか?

 

ジャンプという動作は正しくしゃがめるからこそ、全身でのパワーを発揮できるようになります。

 

そのために必要なこととして、足首の硬さがないことが挙げられます。

 

今回は、そんな足首の硬さについて掘り下げていきます。

 

 

1.爆発的なパワー

爆発的なパワーを生み出すジャンプには、トリプルフレクションとトリプルエクステンションと呼ばれる動作が使われます。

 

 

トリプルフレクション・エクステンションとは、それぞれ以下のことを指します。

 

●トリプルフレクション

→「足首・膝・股関節」の下肢の3関節が同時に曲がる

 

●トリプルエクステンション

→「足首・膝・股関節」の下肢の3関節が同時に伸びる

 

ジャンプ力を上げるためには、適切なトリプルエクステンションが必要になってきますが、それを引き出すためにまずは、適切なトリプルフレクションが大切になってきます。

 

 

2.正しくしゃがむ

下肢の3関節を同時に曲げる、つまりしゃがむ時に多いエラーとして、後方重心による大腿四頭筋(もも前)の過活動があります。

 

実際にしゃがんでかかと重心にしてみると、太ももの前や脛の前に力が入るのがわかると思います。

 

大腿四頭筋が過活動になると、トリプルエクステンションが出来ずにジャンプを高く跳ぶことが出来ないだけでなく、膝の怪我にも繋がってしまいます。

 

では、なぜ後方重心になってしまうのでしょうか?

 

重心を真ん中で保つには、足首がしっかり曲がり、脛が前に倒れることが求められます。

 

つまり、足首の硬さがあると上手く脛が前に倒れないことで重心が後ろにいってしまうということが分かります。

 

 

3.足首の背屈

足首が曲がる動作すなわち、つま先と脛が近づく動作を足首の背屈と言います。

 

関節の動きを細かく見てみると、スムーズな背屈には足首の中央にある「距骨」が後方に滑ることで上手くハマる構造になっています。

 

ジャンプや深くしゃがむためには、この足首の背屈角度が約30°以上必要だとされています。

 

では、背屈可動域が狭い人は何が背屈を阻害しているのでしょうか?

 

 

4.足首背屈を阻害する因子

足首の背屈を阻害する一つの要因として、

 

「長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん)」

 

が挙げられます。

 

 

長母趾屈筋は距骨の後ろを通るため、硬さがあると距骨の後方移動の邪魔をし、スムーズな背屈を阻害してしまいます。

 

そのため、長母趾屈筋の柔軟性を上げることが、背屈の可動域を広げ、ジャンプ力向上につながります!

 

 

エクササイズ❶|距骨前脂肪体リリース

距骨の前方にある脂肪体の柔軟性を出していきます。距骨前脂肪体の柔軟性を出すことで、距骨周囲の滑走性を改善します。

エクササイズ❷|長母趾屈筋リリース

長母趾屈筋と周辺組織との癒着を取り除いていきます。

 

癒着があると、ストレッチをした時に張力が筋へと伝わらない場合があるため、ストレッチより先に行います。

エクササイズ❸|長母趾屈筋ストレッチ

足の指(特に親指と人差し指)を反らした状態で背屈し、長母趾屈筋を伸張していきます。

上記の順番でエクササイズを実施することで、足首背屈可動域の拡大が見込めます。

正しくしゃがんで、ジャンプ力向上に繋げていきましょう!

 

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