23.12.22
動きを変えるトレーニング
トレーニングと一言で言っても様々な目的があることから、目的に合わせたトレーニングが必要となります。
スポーツ選手が競技力を向上を目的とするトレーニングでは、筋力を強化することはもちろんのこと動作を改善するトレーニングも必要となります。
素早く動く、あたりに強くなる、遠くに投げる全てにおいて筋力が必要となり、適切な負荷により筋力トレーニングを行うことで競技力向上が見込めます。
では動作を改善するトレーニングとは何を改善するのか。
獲得したい動作に対して効率的な動作を獲得すること
を目的として行われます。
素早く動くためのトレーニング
素早く動くにはいわゆる筋力と、動作改善が必要となります。
素早く動くための筋機能
力を素早く発揮するには、❶筋の断面積、❷力発揮するための神経機能、❸腱のスティッフネス(硬さ)が必要となります。
筋量を増やすには筋肥大を目的としたトレーニングが必要となり、神経系にアプローチするのであれば最大筋力向上を目的としたトレーニング、腱の硬さを向上させるには速度を規定したトレーニングが必要となり、それぞれで負荷が異なります。
筋・腱機能の改善とともに、筋肉・腱複合体に対するトレーニングとしてパワートレーニングを行います。
パワートレーニングではその速度が重要となり、最大速度でトレーニングを行います。
こららのトレーニングにおいて、適切なフォームで行うことが重要となります。
フォームが不適切な状態で行うことで、身体の一部に負荷が増大し目的とした部位に負荷が加わりにくくなります。
フォームの適正化を図ることで、効率的な動作を獲得し最大限の力発揮を目指す必要があります。
動作改善トレーニングとは
トレーニングでは、身体を適切にコントロールできる範囲での動作を選択する必要があり、体幹・四肢が不安定になることで代償動作が出現し効率的な動作が困難となります。
足首の筋力が弱い、胸椎が硬いなどの問題は他関節に負担をかけ、筋の緊張を高めることで動作を遂行することになり、非効率な動作となります。
そのため、フォームの適正化には運動が滞る部分を改善し全身の連動性を獲得する必要があります。
筋力トレーニングは主に鉛直方向の力発揮が主となりますが、水平方向や横方向への力発揮では足関節および股関節がその動作を担うことから可動性および連動性を獲得する必要があります。
鉛直方向への力発揮同様に、適切な方向に出力することを目的としてトレーニングを行います。
また各関節が適正な範囲内で安定することで、より上位の力発揮が可能となることから、各関節の安定化トレーニングが必要となります。
動作改善トレーニング
動作改善トレーニングでは
適切な方向に適切なタイミングで適切に出力する
ことを目的とします。
そのためトレーニングでは、バランス・認知・知覚・コーディネーションなどの様々な感覚器を働かせることが重要となります。
身体を適切にコントロールするには筋力に加えて、神経系にアプローチすることで身体を動的にコントロールすることが可能となると考えます。
動作改善トレーニングでは
✔︎可動性が低下している部位の改善
✔︎各関節の安定化を図る
✔︎多関節を連動させる
以上の改善を図り、身体を適切にコントロールするためのトレーニングを行っていきます。
以上、
動きを変えるトレーニングとは、適切な力発揮のためのトレーニングとなります。
自身の筋力を目的に合わせて適切に発揮するためにも、動作改善トレーニングが必要になると考えます。
参考にしていただけたら幸いです。