25.09.02
テニスの切り返しを速くする🎾クロスオーバーステップTR

テニスにおいて、相手の攻撃を防ぎ、さらに自身の攻撃のチャンスを作る上で欠かせないのが「切り返しの速さ」です。
特に横方向に振られることが多いテニスでは、サイドへの大きな移動後にショットを打ち、その後逆方向に素早く戻る必要があります。
そのためには効率的な「減速」と「加速」が重要となります。
本ブログでは、効率的な減速と加速の鍵となる「クロスオーバーステップ」を深掘りしていきます。
クロスオーバーステップとは
クロスオーバーステップは移動方向に対して足をクロスさせて進むステップです。
サイドステップよりも移動距離が大きく、移動速度も速いため、主に左右に大きく振られた場面などに頻繁に用いられます。
クロスオーバーステップを細かく見てみると、大きく以下の3つのフェーズに分けられます。
減速 → 接地 → 加速
この3つのフェーズの中に、「減速→接地→バックハンド→加速」や「フォアハンド→減速→接地→加速」などといったショット動作が組み込まれています。

上記の切り返しのフェーズの中で、特に重要とされているのが 「減速」 のフェーズです。
ここでスピードを効率的に吸収できれば、その後の接地や加速にスムーズにつなげることができます。
では効率的な減速をするためには何が大切なのでしょうか?
ネガティブシンアングル
クロスオーバーステップでは移動速度が速いため、減速が不十分だと接地時に外側に重心が流れてしまい、加速が遅れてしまいます。
そこで重要になるのが、 「ネガティブシンアングル」 と呼ばれる姿勢です。

ネガティブシンアングルとは、交差して着地した内側の足のスネが進行方向に対して反対側に傾いている状態のことを指します。
この姿勢によって、進行方向への慣性に対して突っ張るようなブレーキ力が働き、効率よくスピードを吸収できるようになるのです。
減速に求められる股関節の動き
減速の内側の足における 「股関節屈曲」 と 「股関節内旋」 の動きが必要です。
✔︎骨盤を前傾し股関節を曲げることにより、後面に付着する大殿筋やハムストリングを働かせ、十分な減速力を生み出す。
✔︎反対方向への加速も加味した骨盤の回旋を伴い、内側の足における股関節の内旋を大きくすることで、内転筋や中殿筋も協調して股関節を安定させる。
減速に求められる足部の動き
足部では、足の裏でしっかり踏ん張りながらスネを外側に倒すための 「ショパール関節回外」 の動きが大きく関与しています。
✔︎長腓骨筋により母趾球を接地することで前足部を固定させる
✔︎母趾球が接地した状態でショパール関節が回外することで足部外側縦アーチが向上し足部外側の安定性を確保。スネを外側に傾けることが可能となる。
これらの動きによってネガティブシンアングルが可能となり、効率的なクロスオーバーステップ、ひいては素早い切り返しの実現に近づけることが出来るでしょう。

トレーニング
エクササイズ① | 立方骨挙上
外側縦アーチの頂点に位置する立方骨を挙上させ、足部外側の安定性の向上を図ります。長腓骨筋により母趾球を地面に押し付けておくことで前足部を固定しショパール関節の動きを引き出します。
エクササイズ② | ヒップヒンジ
骨盤の前傾を保ったまま股関節の屈曲を獲得していきます。股関節の内旋が大きくない中で大殿筋やハムストリングでの減速を学習しましょう。
エクササイズ③ | クロススクワット
股関節の内旋が大きくなった中で、①と②のエクササイズで獲得したショパール関節の回外と股関節の屈曲を実施します。足が移動しない状態でネガティブシンアングルを作り出しましょう。
エクササイズ④ | クロスランジ
足が移動する状態で③の動作を行います。より動的な中でネガティブシンアングルを作り、下肢後面で減速出来るようにしましょう。
上記の順番でエクササイズを実施し、素早い切り返しを目指していきましょう!
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