テニス🎾サーブスピードを上げる 体幹と腕の連動 – 胸郭エクササイズ

サーブスピードは、テニスの試合において勝つためにかなり大事な要素です。

 

しかし、サーブスピードばかりを求めて力任せになってしまうと、いわゆる 「手打ち」 になってしまい、サーブスピードが上がらないだけでなく怪我の原因になりかねません。

 

本ブログでは、痛みなくパフォーマンスを向上させたいテニスプレイヤーのためのトレーニングをご紹介していきます。

 

 

サーブスピードに肩甲骨が関係している?

一般的にサーブスピードは、「筋力が足りないから」と考えられがちですが、本当にそうなのでしょうか?

 

 

もちろん筋力も大切ですが、大半の人は関節が連動してスムーズに動くことで、怪我のリスクなくサーブスピード向上につながる場合が多く見受けられます。

 

 

実際にサーブの動作で考えてみましょう。

 

下半身で作った力をラケットに伝えるためには、下半身からの力が各関節を途切れずに伝わることが必要です。

 

力が途切れやすい関節として、上半身では体幹と腕を繋ぐ “肩甲胸郭関節”、つまり肩甲骨の動き が重要になってきます。

 

 

中でもテニスのサーブ中では特に、

肩甲骨の 「 後傾 と 外旋 」 が重要

という研究がなされています(1)。

 

 

肩甲骨の後傾と外旋の動きが適切に出ることで、肩関節の外旋可動性が最大化され、そこからのインパクトでラケット・ボールにより高い速度を伝えることができるようになるのです。

 

 

肩甲骨と連動する胸椎

1つ前の章で肩甲骨の動きが肩の外旋と連動することがテニスのサーブにおいては大切ということが分かりました。

 

 

では、肩甲骨のもう一つのつながりである体幹とはどのように連動するのでしょうか?

 

 

肩甲骨の動きは、背骨の胸の部分にあたる胸椎の動きと連動しています。

 

特にテニスのサーブにおいて肩甲骨が後傾/外旋をする際には、

 

胸椎は 「 伸展 と 回旋 」 をして肩甲骨と連動します。

 

 

この胸椎の伸展と回旋が十分ではないと肩甲骨の後傾と外旋も上手く引き出されません。

 

上記のように上半身が連動して動くことで下半身からの力を途切れることなくラケットに伝えられるようになります。

 

 

胸郭の動きを引き出す

肩甲骨と胸椎の動きがテニスのサーブにおいては大切ということが分かりましたが、ここで更なる疑問が生まれます。

 

肩甲骨と胸椎の動きはどの筋肉が動かしている?

 

テニスのサーブにおいては、

 

前鋸筋 と 僧帽筋下部 の活性化が肩甲骨を安定させ、肩のローテーターカフの活性化につながる(2) とされています。

 

 

前鋸筋は、肋骨と肩甲骨に付着しており、肋骨を後方に引くことで胸椎を伸展・肩甲骨を外旋させます。

 

僧帽筋下部は、胸椎と肩甲骨に付着し、肩甲骨の内旋を制御しながら、胸椎を伸展・肩甲骨を後傾させる作用を持ちます。

 

この前鋸筋と僧帽筋下部が胸椎と肩甲骨をスムーズに連動させ、サーブに必要な胸郭の動きを引き出していたのです。

 

 

大胸筋ストレッチ

胸筋群は硬くなると肩甲骨を前傾/内旋させます。まずは胸筋群の柔軟性を向上させ、肩甲骨後傾/外旋の可動域を確保しましょう。

フロントブリッジ

前鋸筋に力を入れていきます。前鋸筋は肩甲骨を胸郭に押さえつける作用(肩甲骨外旋)があるため、脇の収縮感が大切になってきます。

 

スプリットローテーション

僧帽筋下部に力を入れて胸椎の伸展と肩甲骨の後傾を促します。骨盤を固定した状態で上半身の動きを引き出しましょう。

オーバーヘッドエクステンション

胸椎の伸展と肩甲骨の後傾/外旋を連動させていきます。体幹前面の力が抜け、腰椎の伸展が出ないように注意が必要です。

上記の順番でエクササイズを実施し、体幹と腕を連動させたサーブを目指していきましょう!

 

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参考文献:

  1. Konda shoji et al./Scapular rotation to attain the peak shoulder external rotation in tennis serve/Medicine&Science in Sports&Exercise/2010
  2. William B Kibler et al./Muscle activation in coupled scapulohumeral motions in the high performance tennis serve/Br J Sports Med/2007

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