25.02.10
スムーズな歩行のカギは”骨盤”と”股関節”

「以前よりも歩くと疲れやすい」
「長時間歩いた翌日には膝や腰が痛くなる」
「下り坂や早歩きが苦手になった」
このように日常生活の歩行に不安を感じることはありませんか?
その歩行の悩みの原因は下半身を支える”骨盤”と”股関節”にあるかもしれません。
歩行での骨盤と股関節の重要性
股関節は人体の関節なかでも特に大きな構造をしており、衝撃吸収や大きな力の発揮に適した関節です。
歩行において股関節は地面からの衝撃を吸収し、力を適切に伝達することで安定したスムーズな歩行が可能になります。
足が地面に接する接地では、股関節が適度に曲がった状態で接地しブレーキをかけて「骨盤」のブレを抑えることが求められます。
しかし、接地のタイミングで股関節が適切に使えないと骨盤が横にブレるなどの、代償動作がおきやすくなります。
この骨盤のブレは上半身では腰、下半身では膝などへ負担が増加し、不安定な歩行で他の部位の張りや痛みなどにつながる可能性があります。


日常生活で低下する股関節の動き
股関節が使えなくなる代表例として、生活習慣における股関節の可動域や筋力の低下が考えられます。
日常生活で座った体勢が続くことによって、股関節周りの筋肉は緊張して硬くなり可動域や筋力の低下が起きやすい傾向があります。
例えば、長時間のデスクワークで動かなくなることが習慣になると、お尻や(殿部)の筋肉は不動やイスなどの圧迫によって血流が低下し硬くなります。
股関節の筋肉が硬くなり可動域や筋力が低下すると、歩行での衝撃が増えて歩行が不安定になる可能性があります。
接地を安定させるポイントは”骨盤”
歩行を安定させる「骨盤」について解説していきたいと思います。
骨盤は上半身と下半身のつなぎ目となり、地面からの力をスムーズに伝達する役割をもちます。
歩行では骨盤が3次元的な動きが求められ、前述したお尻の筋肉などがタイミングよく伸び縮み(収縮)することで衝撃を和らげることができます。
ここで骨盤の安定度を確かめるセルフチェックを紹介します。
骨盤の安定度|セルフチェック
片脚立ちをして骨盤の安定度をチェックします。
チェックしたい脚の反対側の軽く脚を上げて、骨盤のブレ、上半身の動きを確認します。
10秒を目安にチェックをして骨盤が横にブレたり、頭や肩が傾く場合は骨盤の動きをコントロールできていない可能性があります。
歩行が不安定でなおかつ、このセルフチェックで骨盤や上半身が動いてしまった場合は歩行で股関節がうまく使えていないかもしれません。


骨盤を安定させる股関節エクササイズ
最後に歩行の骨盤を安定度アップに効果的なエクササイズを紹介していきます。
エクササイズのポイントは股関節が回る”回旋”という動きを身につけることです.
❶股関節内旋エクササイズ
股関節が内側に回る運動を内旋(ないせん)といいます。
股関節の内旋ではお尻の柔軟性改善に効果があり、さらに股関節が安定した位置に収まり、骨盤が動きやすい状態になります。
❷外旋筋エクササイズ
内旋と反対に外側に回る運動を外旋(がいせん)といい、骨盤を安定させるお尻の筋肉を鍛えることができます。
❸骨盤回旋エクササイズ
内旋と外旋ができるようになったら骨盤との連動性を高めていきます。
骨盤をコントロールする感覚や動作のコツをつかんでいきます。
骨盤の動きにフォーカスした股関節のエクササイズを中心に、安定した歩行動作を身につけていきます。
以上、歩行の安定にまつわる骨盤の重要性と、股関節のエクササイズを紹介させていただきました。
実際の安定した歩行には、骨格、既往歴、生活スタイルなどそれぞれの体の動きに合わせた股関節の機能向上がキーポイントになります。
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